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アキャンプタス(レグテクトジェネリック) 333mg 180錠
この薬の有効成分アカンプロサートカルシウムが脳に作用し、アルコール依存で高まっている神経活動を抑制することで「飲みたい」という飲酒欲求をおさえます。昔から使われている抗酒薬のシアナミド(シアナマイド)やジスルフィラム(ノックビン)とは効きかたが異なり、肝障害の心配が少ないお薬で、心理社会的治療と併用することにより断酒成功率が高まることから、心理社会的治療の補助的な治療薬と位置付けられています。
通常、成人はアカンプロサートカルシウムとして666mgを1日3回食後に経口服用する。
商品名(日):アキャンプタス(レグテクトジェネリック)
商品名(英):Acamptas 333
メーカー:Intas Pharmaceuticals Ltd.
製造国:India
成分:Acamprosate Calcium (アカンプロサートカルシウム)
●参考記事【日本経済新聞 平成25年7月27付 掲載】
「アルコール依存症」薬で抑える
適量であれば「百薬の長」でもあるお酒だが、度を過ぎて飲み続けてしまうと、いつもアルコールが欲しくなる依存症に陥ってしまう。 健康を害し、きちんと働けなくなる。 本人だけではなく家族にも大きな負担がかかる。
こうなってからの禁酒は、相当の強い意志がないと難しい。 そんな中、お酒を飲みたいという欲求自体を抑える新薬が登場した。 専門家は依存症の治療を手助けできると期待を寄せている。
アルコールを飲むと、多弁になったり、気が大きくなったりと、興奮状態に陥る。 日本酒1合やビール大瓶1本程度ならストレス解消につながるものの、自分を見失うような飲み方を続けると「過剰興奮」の状態が続いて脳内の神経バランスが崩れてしまう。
アルコール依存症の患者は約80万人いるとされ、依存症の疑いがある人は440万人という。男女比は6対1で男性が圧倒的に多い。ただ、男性は50代が多いのに対して、女性は40代が目立つ。 女性は体が小さく、アルコールの影響を受けやすいと推測される。
脳内の神経に作用
脳の中枢では、「興奮性神経」と「抑制性神経」がてんびんのようにバランスをとっている。
アルコールを飲むと、まず抑制性神経が刺激され、続いて興奮性神経も反応する。 アルコールを繰り返し摂取し続けると、興奮性神経を過剰に働かせる作用が体に現れる。 抑制性神経の活動を再び増やそうと、アルコールを脳が求めてしまう。 アルコールから離れられなくなり、平日の昼でも飲んでしまうという状態に陥る。
日本新薬が5月から販売を始めた新薬「レグテクト(一般名・アカンプロサートカルシウム)」は、この神経バランスを、薬の作用によってバランスのとれた均衡状態に導く。
1日3回、食後に服用すると脳の中枢にある興奮性神経を抑制する。 興奮性神経の働きが減衰すると、抑制性神経の働きを活発にする必要がなくなる。 こうして、アルコールを欲しがらなくなる仕組みだ。
肝臓への負担軽く
禁酒補助薬は他の種類もあるが、服用中にお酒を飲むと気分が悪くなる作用で禁酒を促す。 患者の中には服用をためらう人もいたという。今回の薬は、飲みたいという欲求を抑制するので「このタイプなら試してみたいという患者が増える可能性もある」(樋口院長)という。
アルコールとの相互作用がないため、服用中に誤って飲酒をしても特に問題はないという。 肝機能障害がある患者にも使える。 薬の成分が尿などから排出されるため、腎機能障害の人は慎重さが求められている。新薬は低分子薬という種類で、体の中で分解されることはない。
アルコール依存症の問題は患者だけの問題では決してない。 今回の新薬を一つのきっかけとして、依存症の克服をみんなで支えて行きたい。